適当に更新中、身内ネタ多。
 
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HN:
	
雅臣・虎太郎
性別:
	
男性
職業:
	
高校生
趣味:
	
ギター
自己紹介:
	
パンクロックバンドの
ボーカル兼ギタリストやってる。
幼なじみ曰く『優しいバカ』
一応、寺の一人息子だけど養子。
ボーカル兼ギタリストやってる。
幼なじみ曰く『優しいバカ』
一応、寺の一人息子だけど養子。
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 思い出せねーけど嫌な夢を見て、深夜に目が覚めた。 額には汗がにじんでいた。 千夜呼は窓辺に座って、夜空を見上げてた。 今日、この窓からは月も星も見えない。 それでも千夜呼はじっと見つめていた。 その後姿は儚くて、ふっと消えてしまいそうだった。 「千夜呼。」 「…あれ、師匠起きちゃったですか?」 「ん。」 千夜呼はふわりと微笑む。 「なぁ、お前は・・・・どこにも行かねーよな?」 「朝になったらお家帰るですよ。」 「あほ、分かってるくせにはぐらかすなよ。」 一瞬、黒千夜呼の表情になったかと思うと、またすぐいつもの顔に戻った。 行くとも行かないとも答えず、ただ微笑んでた。 「朝までまだ時間があります、寝たほうがいいですよ。」 「・・・・じゃあお前もこい。」 「チャコ寝相悪いですよ?」 「そんなもん今に始まったことじゃねーだろ。」 千夜呼の腕をひっぱってベッドに引きずり込む。 夜風に晒されていたその身体はずいぶん冷たくなっていた。 「体温が足りねー・・・・生きてるよな、お前・・・ちゃんと。」 「・・・はい、とりあえずは。」 「んならいい。」 腕の中の千夜呼の存在を確かめながら、もう一度目を閉じた。 「今日は勝手に帰んなよ。」 「おじさんとおばさんに叱られます。」 「知らね。」 「・・・・・・仕方のない師匠です。」 しばらくの沈黙。 「・・・・何が怖いの?」 黒千夜呼が口を開いた。 「わかんね。」 「淋しいの?」 「・・・・・そうだな。」 「ワタシが、必要なの?」 「うん。」 少しの迷いもなく肯定すると、黒千夜呼は黙ってしまった。 「里栖ではなくて?」 「里栖は里栖で必要、お前はお前で必要。」 「欲張りだわ。」 「悪ぃか。」 「・・・・・・別に。」 また沈黙、そして・・・。 「おやすみなさい。」 いつもの千夜呼か、黒千夜呼。 どっちが言ったのかはわからないが、穏やかな声だった。 「おやすみ。」 そうして今夜、2度目の眠りに落ちる。 静かに、静かに・・・・・。 PR ※ Comment 
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