◆ あれから

あれから千夜呼はひとしきり笑った後、気を失って倒れた。
家に連れて帰ってきて、寝かせてる。
目、覚まさねぇ・・・・。
慶オニイチャンの所に連れて行ってやれば
また幸せそうに微笑んでくれんのかな、なんて
物騒な事考えちまう自分がいる、バカめ。
嫌な未来ばかりがチラつく、マジでもう終わりなのか。
・・・・・・だめだ、寝る。
起きたとき、繋いだこの手が冷たくなっていないことを祈る。





目が覚めたら、千夜呼の姿がなかった。
マジで慌てて外飛び出したら、犬チャコと呑気に遊んでやがんの。
走り寄って、その頭にゲンコツ一発叩き込んでやった。
なにするんでスか師匠ー！って・・・・・お前なぁっ！！！！

にこにこ笑ってやがる、いったいありゃ何だったんだ。
でもあれが千夜呼の本当の闇ってのは分かった。
・・・恐かったんだぜ、マジでよ。

ふと『触るな』って言ったあの時の顔、声を思い出す。
一瞬手が震えて止まったけど、勇気出して頭撫でてみた。

千夜呼は、どうかしましたですか？って言って・・・笑った。
そんで久々にあいつの口から、肉が食いたいって言葉聞いた。
うん、焼肉行こうな、食い放題。

こんな感じだった。